とあるサイトのリニューアルで
その会社は、神奈川県にありました。
数名で運営されている、ハウスクリーニング業の会社です。
その会社から、あるとき、Webサイト(ホームページ)リニューアルのご相談をいただきました(僕はサイト制作業を行っています)。
リニューアル(renewal)とは、「古いものを新しく変えること」。
つまりこの場合、ホームページを新たに作り変えることを意味します。
その会社の社長は、こうおっしゃいました。
「元々のサイトは古くなっていて、放置されたまま更新もしていない」
「これまでの制作会社の対応にも不満があるので、制作会社もサイトも、全部一新したいんです」
一般に、よくあるご相談内容です。
僕は、ヒヤリングをしたうえで、この会社のサイトリニューアル作業をお受けすることにしました。
このリニューアル作業は、プランニングを含めて全工程3か月程度でした。
そして、その作業の中には、公開後に社長も驚くほどの変化を遂げた「ある改善点」がありました。
サイトを建て替えるには、まず基礎の確認
あなたが、自分の会社やビジネスを持っていると仮定します。
あなたの会社やお店、ビジネスのサイト(ホームページ)が古くなったので、リニューアルすることにしました。
そのときあなたは、まず何を考えるでしょうか?
- デザインを刷新して、今風のシンプルでスタイリッシュなものにしたい。
- 強いキャッチコピーを打ち出したい。
- サイトは、WordPressで作るべきか、それ以外の方法で作るべきか、悩ましい。
- ブログ部分を追加して、いつも社長ブログを更新できるようにしよう。
- SNSも始めて、サイトと連携させよう。
・・・いろいろな希望が湧き出てきます。
ここで、サイトを一軒の家に例えてみましょう。
サイトリニューアルを、「家を建て直す」というイメージでとらえます。
いろいろな希望を検討するうえで大事なのは、まず土台・基礎をしっかり確認することです。
土台・基礎は、サイトを見ているだけではわかりません。
サイトの発信者である会社や、ビジネス自体を見なけばなりません。
一般的には、サイト制作の土台として、例えば以下のようなことを確認します。
サイトに必要なもの、サイトの要件をくみ上げるための確認です。
- 誰に提供するサービス(商品)なのか
(サービスのターゲットは誰なのか) - 顧客は何を探しているのか、何を望んでいるのか
(これまでの問合せや成約の内容、傾向はどうだったか) - 何を提供できるのか
(サービスや商品は何か、何を伝えるのか) - 会社・ビジネスとして、今後何をしていきたいのか
(今後の経営・運営方針)
他にもありますが、例として、これらがサイトのリニューアルの時に「家」の土台となります。
依頼者も作業者も、ここを明確にしておかなければなりません。
土台・基礎があやふやな状態でサイトを作ると、以下のような事態に見舞われることがあります。
「お客さんが、サイトの存在に気付いてくれない」
「お客さんの望むもの、探しているものが、提供できていない」
「サイトに来ても、お客さんはすぐに帰ってしまう」
こうなると、せっかく作った家(サイト)が、無駄になってしまう可能性があります。
ですから、サイト作りの実作業に入る前に、これらの土台作りには時間をかけるのです。
全工程の「3分の1」以上の時間をかけることもあります。
この土台があって初めて、それに沿ったコンテンツ、ネーミング、構成、デザインが見えてきます。
極論すると、見栄えやテクニックなどの問題よりも、まずはこの土台作りが重要なのです。
リニューアル後に社長が驚いたこと
さて、ハウスクリーニングの会社のサイトは、3か月後にリニューアル作業が完了し、公開しました。
見た目はガラッと変わり、全体にすっきり見やすくなりました。
コンテンツのボリュームもアップし、以前にはなかった便利な更新機能も付いて、社長も喜ばれていました。
しかし、本当の変化が訪れたのはそのしばらく後でした。
1~2週間ほど後に、全ページのチェックの確認とフォローアップのために会社にお邪魔した際に、社長がおっしゃいました。
「リニューアルしたら、問合せ数が増えた!」
「以前は埋もれていたサービスへの依頼が急増して、手が回らない。このサービスのためにもう一つ会社を作ってもいいぐらいですよ!」
「リニューアル前と後で、なぜこんなに違うんですか?!」
はい、なぜこんなに違うのでしょう?
実はこれには、「ページタイトル」が大きな要因になっています。
「ページタイトル」とは、ページの名称のことで、タイトルタグ<title></title>に記述されるものです。
ページを開いたときにブラウザのタブに表示され、何よりもサーチエンジンの検索結果の「見出しの部分」に表示される重要な要素です。
リニューアル時に、この「ページタイトルの検討」を入念に行ったのです。
どんなサイト制作の時でも、この「ページタイトル」の熟考は欠かせません。
前準備をして、適切な「ページタイトル」を練り上げていきます。
サイト作りに慣れている人は、当たり前のようにやっていると思いますが、意外と気づいていない人、あまり重要視していない人も多いようです。
ハウスクリーニング会社のサイトは、リニューアル公開後1~2週間ほどで、「地域名」と「重要キーワード」の複合検索で、上位に表示されるようになりました。
果たしてどういう改善をしたのか、ここでその具体例まで説明するわけにはいきません。
スペースが足りません(^^;)
実は今回、この「ページタイトル」のことを詳しく書いた書籍を、キンドル本として出版しました。
「【初級者向け】ユーザーにクリックさせるキーワード満載のページタイトルの付け方!」です。
僕の初めての出版です。
この書籍に、様々なページタイトルの改善例が書かれています。
今サイト作りをしている方、「ページタイトル」を付けようとしている方、もしタイトル付けに不安な場合、よろしければ本書でゆっくり読んてみてください。
なお、書籍を読んでわからないことや疑問や相談事が出たら、LINEにてサポートさせていただきます。
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